2007年 12月 31日
ウィンドゥ・レスタリのCD |
そういえば、この作品のことについて触れていなかった。
Tabuh Langsing Tuban / Windhu Lestari
プンゴセカンに本拠地を置く、スマル・プグリンガン・サイ・ピトゥの楽団、ウィンドゥ・レスタリの作品集である。いや、プンゴセカンに本拠地を置く、というのは正しくないかもしれない。楽器自体は俺の定宿である、パダン・テガルのデワ・バンガロー敷地内に置かれており、練習もここで行われているからである。
実は、この楽団の前身は、パダン・テガルに本拠地を置くジャヤ・スマラという楽団であった。当然、使用している楽器も同じである。また、日本の自主制作レーベルからCDも発表している。
(注:残念なことに、このレーベルは現在は活動を停止してしまっているようである)
このCDの詳細は以下を参照されたい。
http://www.ne.jp/asahi/gustimoto/peligei/cstcd/jsemara.html
さて、儀礼の場での奉納演奏を中心に順調な活動を続けていたジャヤ・スマラであったが、後に内部分裂を起こし、主要メンバーが複数名脱退、楽団の維持が不可能となり、楽器は中に浮いてしまった。使用されない楽器は楽器として存在する価値を失ってしまう。そこで名乗りを上げたのがプンゴセカンの有能な音楽家、ダユ氏である。ダユ氏はこの楽器を有効活用しようと、プンゴセカンの若者を中心にメンバーを募り、新しい楽団として再編成、徹底的に叩き上げて現在の完成度にまで到達させた。これがウィンドゥ・レスタリ発足の経緯である。
このCDに収録されている曲目は、いずれもスマル・プグリンガン・サイ・ピトゥの特徴が良く出た、優美な古典器楽曲ばかりである。前述のジャヤ・スマラのCDとかなり収録内容が重複しているが、ジャヤ・スマラ時代と比べるとあまり冒険的なことはせず、より基本メロディーに忠実な堅実な演奏を心がけており、聴いていて安心感がある。これが良い方向に作用し、何回もリピートして聴ける傑作となっている。ま、もともとスマル・プグリンガン・サイ・ピトゥという編成は、王宮でバック・グラウンド・ミュージックを奏でることを目的にしていたことを考えれば、本来あるべき形に収まった、とでもいうべきであろうか。
残念なことに、この作品は一般販売しておらず、楽団員の手売りのみで流通している、いわゆる自主製作盤である。媒体もCD-Rであるが、音質、演奏内容共に素晴らしく、俺が所持している数百点のガムランのCD・カセットの中でも5本の指に入るお気に入りである。可能であれば是非一聴することをお勧めしたい。
(注:ウブドのハヌマン通り中ほどにあるデワ・バンガローに併設されたギャラリーでならいつでも入手可能である。)
Tabuh Langsing Tuban / Windhu Lestari
プンゴセカンに本拠地を置く、スマル・プグリンガン・サイ・ピトゥの楽団、ウィンドゥ・レスタリの作品集である。いや、プンゴセカンに本拠地を置く、というのは正しくないかもしれない。楽器自体は俺の定宿である、パダン・テガルのデワ・バンガロー敷地内に置かれており、練習もここで行われているからである。
実は、この楽団の前身は、パダン・テガルに本拠地を置くジャヤ・スマラという楽団であった。当然、使用している楽器も同じである。また、日本の自主制作レーベルからCDも発表している。
(注:残念なことに、このレーベルは現在は活動を停止してしまっているようである)
このCDの詳細は以下を参照されたい。
http://www.ne.jp/asahi/gustimoto/peligei/cstcd/jsemara.html
さて、儀礼の場での奉納演奏を中心に順調な活動を続けていたジャヤ・スマラであったが、後に内部分裂を起こし、主要メンバーが複数名脱退、楽団の維持が不可能となり、楽器は中に浮いてしまった。使用されない楽器は楽器として存在する価値を失ってしまう。そこで名乗りを上げたのがプンゴセカンの有能な音楽家、ダユ氏である。ダユ氏はこの楽器を有効活用しようと、プンゴセカンの若者を中心にメンバーを募り、新しい楽団として再編成、徹底的に叩き上げて現在の完成度にまで到達させた。これがウィンドゥ・レスタリ発足の経緯である。
このCDに収録されている曲目は、いずれもスマル・プグリンガン・サイ・ピトゥの特徴が良く出た、優美な古典器楽曲ばかりである。前述のジャヤ・スマラのCDとかなり収録内容が重複しているが、ジャヤ・スマラ時代と比べるとあまり冒険的なことはせず、より基本メロディーに忠実な堅実な演奏を心がけており、聴いていて安心感がある。これが良い方向に作用し、何回もリピートして聴ける傑作となっている。ま、もともとスマル・プグリンガン・サイ・ピトゥという編成は、王宮でバック・グラウンド・ミュージックを奏でることを目的にしていたことを考えれば、本来あるべき形に収まった、とでもいうべきであろうか。
残念なことに、この作品は一般販売しておらず、楽団員の手売りのみで流通している、いわゆる自主製作盤である。媒体もCD-Rであるが、音質、演奏内容共に素晴らしく、俺が所持している数百点のガムランのCD・カセットの中でも5本の指に入るお気に入りである。可能であれば是非一聴することをお勧めしたい。
(注:ウブドのハヌマン通り中ほどにあるデワ・バンガローに併設されたギャラリーでならいつでも入手可能である。)
by rosinambu
| 2007-12-31 12:05
| バリ
|
Comments(0)