2007年 04月 14日
ミンタ・オレオレ(お土産くれ) |
ケータイ3号の前に。
全ての人がそうだ、とは言わないが、バリで観光業を営む人たちと必要以上に深く関わると、すなわち「またこいつはくる」と思われると、不相応な「おねだり」をされることがある。
かつて、一度だけ泊まった宿の主人に、「今度来るときはなにか土産を持ってくるよ。何がいい?」とうかつにも訊いてしまったところ、いけしゃあしゃあと「フェンダー・USAのストラトキャスター(注:プロ、アマ問わず、世界中のミュージシャンに愛好されている名ギター)がいい。」などとほざきやがったので、あまりのことに驚いた。
「おいおい、いったいいくらするか知っているのか?」
「2000ドルくらいだということは知っている」
「俺はとてもじゃないがそんなもんお土産には買えない」
「一応、言ってみただけだ。たまに本当に買ってきてくれる人もいるから」
「・・・もしかして、お前が持っているあのフェンダー・USAのプレッション・ベース(注:プロ、アマ問わず、世界中のミュージシャンに愛好されている名ベースギター)は・・・」
「へへへへへ・・・」
へへへ、じゃねぇだろう。
またある時、当時定宿にしていた宿の主人に、予約の為に電話をしたら「腕時計を買ってきてくれ」とリクエストされてしまった。実はこの人物には、以前、それなりの値段(万単位)の腕時計をプレゼントしていた。
「この前のはどうなったんですか?」
「あれは壊れて秒針が動かなくなってしまった(修理しろよ)。もっといいやつを買ってきてくれ。メーカーはセイコー限定」
ったく、ずうずうしいにも程があるが、ちょっとした恩義を感じていた相手であり、当時は今後も良好な関係を続けて行きたいと思っていたので、断るにも断りきれず、結果的に彼の言いなりになってしまった。彼の求める基準は『自分自身でも欲しいもの』である。そんなことは人に贈り物をすることの意味を考えるならば当然であるし、そういう基準で俺はお土産を選んでいるのだが。
勿論、渡したときは喜んでもらえたが、彼はその翌日、デンパサールに行って値段を調べてきたらしい。かなりむっとしている俺をよそに、「デンパサールの時計屋に見せたら、いいものだと言っていた。」などと無邪気に喜んでいやがった・・・あたりまえだ。ウン万円もしたんだぞ。
「時計屋が言うには、このモデルはバリにはまだ入ってきていないそうだ。バリでこの時計をしているのは俺だけだろう。いひひひひ」
いひひひひ、じゃねぇだろう。
ちなみに、その約一年後に再訪したところ、彼は俺がプレゼントしたのとは違う腕時計をしていた・・・聞いたところによると、似たような方法で金持ちの観光客に買わせたらしい・・・ふと気がつくと、その場にいた友人が俺がプレゼントした時計をしていた。いったい人の気持ちをどう思っているのか・・・正直、かなり醒めた。その後、その時計は様々な人々を転々としているのを確認した・・・
教訓。『ミンタ・オレオレ』(お土産ちょーだい)にまともにとりあってはいけない。
全ての人がそうだ、とは言わないが、バリで観光業を営む人たちと必要以上に深く関わると、すなわち「またこいつはくる」と思われると、不相応な「おねだり」をされることがある。
かつて、一度だけ泊まった宿の主人に、「今度来るときはなにか土産を持ってくるよ。何がいい?」とうかつにも訊いてしまったところ、いけしゃあしゃあと「フェンダー・USAのストラトキャスター(注:プロ、アマ問わず、世界中のミュージシャンに愛好されている名ギター)がいい。」などとほざきやがったので、あまりのことに驚いた。
「おいおい、いったいいくらするか知っているのか?」
「2000ドルくらいだということは知っている」
「俺はとてもじゃないがそんなもんお土産には買えない」
「一応、言ってみただけだ。たまに本当に買ってきてくれる人もいるから」
「・・・もしかして、お前が持っているあのフェンダー・USAのプレッション・ベース(注:プロ、アマ問わず、世界中のミュージシャンに愛好されている名ベースギター)は・・・」
「へへへへへ・・・」
へへへ、じゃねぇだろう。
またある時、当時定宿にしていた宿の主人に、予約の為に電話をしたら「腕時計を買ってきてくれ」とリクエストされてしまった。実はこの人物には、以前、それなりの値段(万単位)の腕時計をプレゼントしていた。
「この前のはどうなったんですか?」
「あれは壊れて秒針が動かなくなってしまった(修理しろよ)。もっといいやつを買ってきてくれ。メーカーはセイコー限定」
ったく、ずうずうしいにも程があるが、ちょっとした恩義を感じていた相手であり、当時は今後も良好な関係を続けて行きたいと思っていたので、断るにも断りきれず、結果的に彼の言いなりになってしまった。彼の求める基準は『自分自身でも欲しいもの』である。そんなことは人に贈り物をすることの意味を考えるならば当然であるし、そういう基準で俺はお土産を選んでいるのだが。
ま、そんなこんなで、あちこち探し回った結果、「これは俺も欲しい!」と思える品があったので、意を決して買って行った。勿論、数万円。俺が滞在するお湯も出ない彼の安宿、数ヶ月分の滞在費にあたる。全く割に合わないったりゃありゃしない。
勿論、渡したときは喜んでもらえたが、彼はその翌日、デンパサールに行って値段を調べてきたらしい。かなりむっとしている俺をよそに、「デンパサールの時計屋に見せたら、いいものだと言っていた。」などと無邪気に喜んでいやがった・・・あたりまえだ。ウン万円もしたんだぞ。
「時計屋が言うには、このモデルはバリにはまだ入ってきていないそうだ。バリでこの時計をしているのは俺だけだろう。いひひひひ」
いひひひひ、じゃねぇだろう。
ちなみに、その約一年後に再訪したところ、彼は俺がプレゼントしたのとは違う腕時計をしていた・・・聞いたところによると、似たような方法で金持ちの観光客に買わせたらしい・・・ふと気がつくと、その場にいた友人が俺がプレゼントした時計をしていた。いったい人の気持ちをどう思っているのか・・・正直、かなり醒めた。その後、その時計は様々な人々を転々としているのを確認した・・・
教訓。『ミンタ・オレオレ』(お土産ちょーだい)にまともにとりあってはいけない。
by rosinambu
| 2007-04-14 12:21
| バリ
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