2008年 08月 09日
キングレコードの民族音楽シリーズがリニューアルした。 |
このブログに記事をアップするのは久しぶりである。なにせ、4月から忙しくて忙しくて・・・
さて。
先日、某大手CDショップに寄ったところ、充実した内容の民族音楽のコレクションを持つ、キングレコードのWorld Music Libraryのシリーズが、新たにThe World roots Music Libraryシリーズという名前でリニューアルしていた。
俺の覚えている限りでは、90年代中盤までこのシリーズは¥2,500で販売していた。が、2000年あたりにタイトルを削り、装丁を若干変えて¥2,000にプライス・ダウン。更に今回は一枚ものは¥1,800、二枚組みでも¥2,800と大盤振る舞いだ。
このシリーズから発売されているものはほとんど所持しているが、一応チェックせねばなるまい。
おお、なんとなんとあるぞあるぞ。予想に反して今までリリースされていなかった録音が。今回の企画は前回のプライスダウン時のような縮小方向ではないようだ。この方針は大歓迎である。
めぼしいところではバトゥアンのガンブー劇を収録した二枚組み、スカワティのワヤン・クリの模様を収めたこれまた二枚組み。両方ともかなりマニアックではある。しかし、特に数年前に逝去されたグンデル・ワヤンの巨匠、ロチェン氏の在りし日の演奏をグンデル・ワヤンの演奏のみではなく、ワヤン・クリの伴奏として発売した英断には快哉を叫びたい。購買層はかなり限定されると思うが、資料的な価値は限りなく高い。当然、両方とも購入。
これらのタイトルもそうだが、録音の多くは一部を除き1990年。旧World Music Libraryシリーズのバリ音楽はほとんどが1990年録音だ。以前から気が付いてはいたが、この年に大々的な取材旅行を敢行、大量の録音を行い、温存していたようだ。(マニアック過ぎるものはお蔵入りいりになっていた、という見方も不可能ではないが)
ま、それはさておき、一時期廃盤になっていたティンクリックの録音も「スカワティのティンクリック」という名前で復活!これはかなりお勧めである。俺は初版を持っているので改めて買うつもりは無いが、バリ好きでこのCDを所持していない者は絶対にこの機会に購入すべきである。
残念なのは、個人的に「ガムラン音楽入門編としては世界一!」と思っているオムニバス盤、「青銅のシンフォニー」が再発されていないことだ。
ゴン・クビャール、スマル・プグリンガン、ゴン・グデ、バラガンジュール、スロンディン、グンデル・ワヤンと、非常にバランスの良い選び方をし、それぞれの内容が素晴らしいものだけに惜しまれる。特筆すべきは、スマル・プグリンガンが二曲、それもチューニングが異なるビノーの楽団とタガスのグヌン・ジャティを一曲づつ収録していることだ。
さて、上記の2楽団の作品も「幻のガムラン~バリ・ビノーのスマルプグリンガン」、
「輝きのスマルプグリンガン~グヌン・ジャティのレゴン・ラッサム」(両方とも初版時の名前)で個別に発売されており、当然今回も再版されている。勿論、俺は両方とも発売と同時に購入しているのでスルーしようとしたら・・・
あれれれれれれ?なんで二枚組みなんだ?俺が持っているのは両方とも一枚ものだぞ?
内容を確認してみると、両作品とも一枚目は既発のCD、二枚目が今まで未収録だった録音で構成されている・・・ご丁寧に帯にも「一枚目は既発の録音と同内容です」という意味の但し書きがある・・・なんで別々に発売してくれないんだよ~
これはグヌン・ジャティの初版のジャケット
こっちが新しいジャケット
これはビノーの初版のジャケット
こっちが新しい方。写真も全て使い回しである。ま、間違えなくていいけどさ。
で、どうしたかって?両方とも買ったさ。
ええ。買いましたよ。
感想だが・・・悪いわけないじゃないか。ビノーの二枚目は既発のCDにはなかったレゴンを中心とした構成。柔らかな音で奏でられるレゴンは最高に心地よい。午睡を誘うたおやかな演奏だ。
一方のグヌン・ジャティの二枚目は小品を中心とした構成。儀式でしか聴けないような古典曲も含まれている。じっとりとした湿気を孕む漆黒の暗闇に切り込んでくるような鋭くも枯れた音色と演奏は絶品である。
この際だから「青銅のシンフォニー」を再編成し、バリの音楽集大成的なオムニバス盤として三枚組みくらいのボリュームでドカンと出して欲しいものである。
ちなみに今まで一枚もので発売されていたスアール・アグンのジェゴグも同様に二枚組みで発売されている。当然、一枚目は既発の録音と同じである。現在、購入しようかどうか検討中である・・・
さて。
先日、某大手CDショップに寄ったところ、充実した内容の民族音楽のコレクションを持つ、キングレコードのWorld Music Libraryのシリーズが、新たにThe World roots Music Libraryシリーズという名前でリニューアルしていた。
俺の覚えている限りでは、90年代中盤までこのシリーズは¥2,500で販売していた。が、2000年あたりにタイトルを削り、装丁を若干変えて¥2,000にプライス・ダウン。更に今回は一枚ものは¥1,800、二枚組みでも¥2,800と大盤振る舞いだ。
このシリーズから発売されているものはほとんど所持しているが、一応チェックせねばなるまい。
おお、なんとなんとあるぞあるぞ。予想に反して今までリリースされていなかった録音が。今回の企画は前回のプライスダウン時のような縮小方向ではないようだ。この方針は大歓迎である。
めぼしいところではバトゥアンのガンブー劇を収録した二枚組み、スカワティのワヤン・クリの模様を収めたこれまた二枚組み。両方ともかなりマニアックではある。しかし、特に数年前に逝去されたグンデル・ワヤンの巨匠、ロチェン氏の在りし日の演奏をグンデル・ワヤンの演奏のみではなく、ワヤン・クリの伴奏として発売した英断には快哉を叫びたい。購買層はかなり限定されると思うが、資料的な価値は限りなく高い。当然、両方とも購入。
これらのタイトルもそうだが、録音の多くは一部を除き1990年。旧World Music Libraryシリーズのバリ音楽はほとんどが1990年録音だ。以前から気が付いてはいたが、この年に大々的な取材旅行を敢行、大量の録音を行い、温存していたようだ。(マニアック過ぎるものはお蔵入りいりになっていた、という見方も不可能ではないが)
ま、それはさておき、一時期廃盤になっていたティンクリックの録音も「スカワティのティンクリック」という名前で復活!これはかなりお勧めである。俺は初版を持っているので改めて買うつもりは無いが、バリ好きでこのCDを所持していない者は絶対にこの機会に購入すべきである。
残念なのは、個人的に「ガムラン音楽入門編としては世界一!」と思っているオムニバス盤、「青銅のシンフォニー」が再発されていないことだ。
ゴン・クビャール、スマル・プグリンガン、ゴン・グデ、バラガンジュール、スロンディン、グンデル・ワヤンと、非常にバランスの良い選び方をし、それぞれの内容が素晴らしいものだけに惜しまれる。特筆すべきは、スマル・プグリンガンが二曲、それもチューニングが異なるビノーの楽団とタガスのグヌン・ジャティを一曲づつ収録していることだ。
さて、上記の2楽団の作品も「幻のガムラン~バリ・ビノーのスマルプグリンガン」、
「輝きのスマルプグリンガン~グヌン・ジャティのレゴン・ラッサム」(両方とも初版時の名前)で個別に発売されており、当然今回も再版されている。勿論、俺は両方とも発売と同時に購入しているのでスルーしようとしたら・・・
あれれれれれれ?なんで二枚組みなんだ?俺が持っているのは両方とも一枚ものだぞ?
内容を確認してみると、両作品とも一枚目は既発のCD、二枚目が今まで未収録だった録音で構成されている・・・ご丁寧に帯にも「一枚目は既発の録音と同内容です」という意味の但し書きがある・・・なんで別々に発売してくれないんだよ~
これはグヌン・ジャティの初版のジャケット
こっちが新しいジャケット
これはビノーの初版のジャケット
こっちが新しい方。写真も全て使い回しである。ま、間違えなくていいけどさ。
で、どうしたかって?両方とも買ったさ。
ええ。買いましたよ。
感想だが・・・悪いわけないじゃないか。ビノーの二枚目は既発のCDにはなかったレゴンを中心とした構成。柔らかな音で奏でられるレゴンは最高に心地よい。午睡を誘うたおやかな演奏だ。
一方のグヌン・ジャティの二枚目は小品を中心とした構成。儀式でしか聴けないような古典曲も含まれている。じっとりとした湿気を孕む漆黒の暗闇に切り込んでくるような鋭くも枯れた音色と演奏は絶品である。
この際だから「青銅のシンフォニー」を再編成し、バリの音楽集大成的なオムニバス盤として三枚組みくらいのボリュームでドカンと出して欲しいものである。
ちなみに今まで一枚もので発売されていたスアール・アグンのジェゴグも同様に二枚組みで発売されている。当然、一枚目は既発の録音と同じである。現在、購入しようかどうか検討中である・・・
by rosinambu
| 2008-08-09 07:36
| バリ
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