2009年 11月 27日
チャロナランの痴漢 |
さて、以前『怖い話(其の4)』でとりあげたプラ・ダラム・プリのチャロナラン。「演奏事故もなく」と書いたが、一回だけあったことを思い出した。
プラ・ダラム・プリ・プリアタンのチャロナランは毎回、痴漢、スリが多発する事でも有名である。被害者はほぼ例外なく外国人である。チャロナランの翌日になると、警察に何件スリの被害届けがあったかが話題となるほどだ(不謹慎だな)。勿論、自警団も出ているが、あれだけの人ごみでは完全に犯罪を防ぐ事は不可能である。
ただ、「怪しい」奴にめぼしをつけるのは簡単だ。正装していない奴である。
通常、オダランの一環として上演されるチャロナランはまず地元のバリ人しか観に来ない。当然、彼らは正装する。しかし、プラ・ダラム・プリのチャロナランはイベント的な要素が強く、上演場所は寺院内部ではないので、バリ人たりともかならずしも正装は必須ではない。このため、「ちょっと、行ってみるか」と、他の地域のバリ人でも比較的気軽に出向くことが出来る。ここに不届き者が紛れ込むのだ。
実を言うと、件のチャロナラン上演の際に、演奏中に痴漢を発見した。あちこちをちょろちょろ動き回って落ち着きが無く、人を押しのけて日本人女性のすぐ後ろにつけ、混雑に乗じては身体を密着させ、後ろから押されたような振りを装っては抱きついたりしていた。気がついた被害者がいやそうな顔を向けると次のターゲットを探しては同じ手口で行為に及ぶ。これを最前列で繰り返す事数回。当然その不審な挙動は演奏者席からは一目瞭然。多分、演奏者席から見えないところではもっとやっているはずだ。挙句の果てには俺のすぐそばで見ていた日本人女性のグループに目をつけ、痴漢行為に及んでいるのを見て、さすがに俺も「キレ」た。
「何があっても堂々としていろ」というチョ・アリさんの念押しがあったって、これは黙ってられませんよ。
俺は演奏姿勢のまま、ルバブの弓を奴の目の前に突き出した。目を見開き、おどおどする痴漢。
「てめ、このやろ。さっきからみてりゃぁ調子に乗りやがって。俺はお前が何しているのか判っているぞ。さっさとうせろ!」
さすがに痴漢は帰ったが、その場にいた知人の証言によると、俺が弓を突き出して痴漢に凄んだ瞬間、ガムランの音が一瞬「浮いた」そうである。多分、数名のプナブが「ん?何やってんだ?」と手を止めたのだろう。
ちょっと反省…なんかしてねーよ!
プラ・ダラム・プリ・プリアタンのチャロナランは毎回、痴漢、スリが多発する事でも有名である。被害者はほぼ例外なく外国人である。チャロナランの翌日になると、警察に何件スリの被害届けがあったかが話題となるほどだ(不謹慎だな)。勿論、自警団も出ているが、あれだけの人ごみでは完全に犯罪を防ぐ事は不可能である。
ただ、「怪しい」奴にめぼしをつけるのは簡単だ。正装していない奴である。
通常、オダランの一環として上演されるチャロナランはまず地元のバリ人しか観に来ない。当然、彼らは正装する。しかし、プラ・ダラム・プリのチャロナランはイベント的な要素が強く、上演場所は寺院内部ではないので、バリ人たりともかならずしも正装は必須ではない。このため、「ちょっと、行ってみるか」と、他の地域のバリ人でも比較的気軽に出向くことが出来る。ここに不届き者が紛れ込むのだ。
実を言うと、件のチャロナラン上演の際に、演奏中に痴漢を発見した。あちこちをちょろちょろ動き回って落ち着きが無く、人を押しのけて日本人女性のすぐ後ろにつけ、混雑に乗じては身体を密着させ、後ろから押されたような振りを装っては抱きついたりしていた。気がついた被害者がいやそうな顔を向けると次のターゲットを探しては同じ手口で行為に及ぶ。これを最前列で繰り返す事数回。当然その不審な挙動は演奏者席からは一目瞭然。多分、演奏者席から見えないところではもっとやっているはずだ。挙句の果てには俺のすぐそばで見ていた日本人女性のグループに目をつけ、痴漢行為に及んでいるのを見て、さすがに俺も「キレ」た。
「何があっても堂々としていろ」というチョ・アリさんの念押しがあったって、これは黙ってられませんよ。
俺は演奏姿勢のまま、ルバブの弓を奴の目の前に突き出した。目を見開き、おどおどする痴漢。
「てめ、このやろ。さっきからみてりゃぁ調子に乗りやがって。俺はお前が何しているのか判っているぞ。さっさとうせろ!」
さすがに痴漢は帰ったが、その場にいた知人の証言によると、俺が弓を突き出して痴漢に凄んだ瞬間、ガムランの音が一瞬「浮いた」そうである。多分、数名のプナブが「ん?何やってんだ?」と手を止めたのだろう。
ちょっと反省…なんかしてねーよ!
by rosinambu
| 2009-11-27 18:31
| バリ
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Comments(3)